バリアフリー住宅は段差をなくすだけじゃない
バリアフリーと聞いて、すぐに思いつくのは「段差をなくす」ことではないでしょうか?
バリアフリー住宅とは、身体能力が低下した高齢者や、車椅子生活を送る障害者などが、安心・安全・快適に暮らせるように、障壁となるものを取り除いた住宅のことです。
しかし障壁となるものは、段差だけではありませんよね。
今回は、特に高齢者に向けたバリアフリー住宅において、見落としがちな3つの視点についてご紹介します。
ヒートショック現象に配慮したバリアフリー
ヒートショックとは、急激な温度差で血圧が変動することにより、体に悪影響をもたらす現象のことです。
住宅の中で最も温度差を感じるのは、冬場の浴室です。
暖房が効いた暖かい部屋から、冷え込んだ浴室へ行き、さらに熱い湯舟につかるという温度差は、特に高齢者の場合は体に負担がかかってしまいます。
ヒートショック現象の症状としては、軽度の場合はめまいやたちくらみが起こります。
ひどい場合は、失神、心筋梗塞、脳卒中、不整脈などの病気を引き起こす恐れもあるのです。
特に10度以上の極端な温度差がある場所では注意が必要です。
住宅の対策としては、温度差のない家づくりが求められます。
- 暖房を家中に効率よく配置
- 浴室暖房を導入
- 脱衣所に温風ヒーターやサーモパネルを設置
上記のような工夫で、ヒートショック現象を未然に防ぐことができます。
これから住宅を建てられる方は、高気密・高断熱住宅にすることで、より暖房効率を上げることが可能です。
転倒しないための浴室のバリアフリー
浴室の床は、水濡れや石鹸などで転倒する危険が高い場所です。
裸で一人で入るという無防備な状況のため、特に安全性に配慮しなければなりません。
床は、滑りにくく耐久性・防水性のある材質を選ぶと安心です。
洗い場から浴槽に入るときの動作は、高齢者には負担がかかります。
浴槽の高さが高すぎると、不安定な体勢になり、足を滑らせて転倒する可能性があります。
浴槽は、またぐ高さを40cm以下に抑えた半埋め込み式が理想的です。
そばに手すりを設置すると、片足になった瞬間に体を支えることができます。
手すりの太さは3~4cm、壁面との間は3cm以上が握りやすく、高さは体格や目的に応じて調整すると安全です。
また、浴槽のフチを幅広にしたり、腰かけ台を用意して、一旦座ってから浴槽に入るように工夫をすることで、より転倒の危険を防ぐことができます。
高齢者の視力に配慮した照明のバリアフリー
年を重ねると視覚機能は徐々に低下するため、照明のバリアフリーはとても大切です。
高齢者は若者の2~3倍の光量が必要なので、室内の明るさはきちんと確保しましょう。
階段は暗くなりがちな場所なので、注意が必要です。
特に、降りるときに段差の見分けがつきにくくなるため、段鼻と踏み面を識別できるようにシールを貼るなどの工夫をするとよいでしょう。
また、高齢者は暗い所から明るい所、明るい所から暗い所へ移動すると、順応するのに時間がかかってしまいます。
センサー付き照明を設置して、早めに点灯できるようにすると安心です。
照明の点灯や消灯がしやすい、ワイドスイッチを設置するのもよいでしょう。
さらに、まぶしさを感じやすくなるのも高齢者の特徴です。
間接照明は、光源が直接目に入らないようなものを選んだり、艶のある内装材を避けることで、まぶしすぎないような工夫ができます。
バリアフリー住宅のことならプロに相談しよう
バリアフリーといっても色々な要素があり、その一つ一つに配慮して安心・快適に暮らせる家づくりをする必要があります。
最近では、年齢や性別に関係なく、誰もが使いやすいユニバーサルデザインという言葉もよく耳にするようになりました。
若い人でも、事故に遭って車椅子生活になることもあります。
高齢者や障害者のためという観点だけでなく、一時的なケガや病気にも対応できるバリアフリーの設備を計画しておきましょう。
バリアフリー住宅には、専門的な知識が必要です。
家を建てる時は、ぜひバリアフリー設備についてプロに相談してみてください。
かみくぼ住宅では、バリアフリー設備についても実例をもとにご紹介いたします。
お悩み、ご相談あればいつでもご連絡お待ちしております。
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